割と早く着いた。
受付を済ませて席につくと・・
お花でいっぱいに飾られた祭壇に
笑顔いっぱいの写真が。。。
笑顔の写真をみて、こんなにも哀しくなるのは
こういった席が一番そうだと思った。
>>FC2Ranking ←続きの前に応援クリックお願いします 最前列では雅美さんが旦那さまのお母様に支えられて
やっと座っているっていう状態だった。
お通夜の始まる10分前のアナウンスが流れた。
その頃のこと・・・
後ろのほうの席で、聞こえた咳ばらい。
あっ・・・・・・
紛れもなく彼。
後ろに彼が座っている!そう思った瞬間から極度の緊張が・・・
何気に隣のダンナさまを横目に見てみた。
まっすぐに前を向いて祭壇を見つめている。
気づいてない? 気づいてる??
ご焼香が始って、前のほうに座っていた私たちのほうが
先に席を立ってするわけだけど、
その時は亡くなった彼の友達に対する気持ちと
泣き崩れている奥さまに気をとられて振り返って会釈をした時も
意識してなかったから彼を見ることはなかったけど
席に帰って、腰をおろしてから・・・
次々と続くご焼香の列の中に
彼を見つけた。彼の背中をみた瞬間に、色んな事がつらくなった。
弔いの涙とはまた別の涙がどんどん頬を伝った。
ダンナさまに勘付かれちゃう。
そう思ったけど、涙が止まらなかった。
そして、彼の背中から目が離せなかった。
いつも抱きついていたあの背中が、すごく遠くに感じた。
ご焼香をする彼を確認したと同時に私は下を向いた。
彼がこっちを振り向く前に・・・。
顔を見ちゃうと、冷静では居られなくなりそうで。
彼は、こっちを見たのだろうか?
ダンナさまは、彼を見たのだろうか?
お通夜が終わってもすぐに席を立てなかった。
後ろの人たちが次々と席を立つ音に神経を集中していた私に
ダンナさまが小さな声で おぃ って言って立ち上がることを促した。
うつむき加減に歩く私の肩にそっと手を回してダンナさまが歩く。
わっ・・ 見られたらどうしよう??見られたくない私はうつむいたまま歩いた。
ダンナさまは私の肩から手をずっと外さなかった。
そして、さっき・・・
懐かしい着信音が。
彼だ・・・!
彼さんは目で見て背中でも色んなことを想ったでしょうね。。
もちろん杏奈ちゃんも。
下を向いた気持ちもわかる気がするよ。
最後に会った日の記事より読んでて辛かったかも。
(ダンナさまの手‥彼さんに暗黙の「何か」を伝えたかったのかな)